昨日は雨が降っていた。それで、ふと思い出した。
霧の出ている日、とか、お風呂の中での蒸気とか。ある時、その小さな小さな粒子に気がついた。
水の粒子だ。
ざーっと動く、あるいはモクモクとたゆたう、その淡い白い塊としかみていなかったものが、その時、しっかりと「粒子の集まり」として、見えたのだ。
ひとつひとつ、小さな粒があっちこっちに行き交いながらそれでも集団となって動いていた。
それがわかった(みえた)ことよりも、それを今まで、まったく知らずに、見えずにいたことの方が、驚きだったのを覚えている。