今日、下の子が、テレビから顔をそむけた。
すこしずつすこしずつだが、頭や首を自分で動かせる時が、ふえている。
見たくない時も、あるよね。
考えていることを聞き出そうと、もう決して小さくはない彼の指を、私の手の平にはさむ。しばらく、片言のような言葉を拾いながら、思わず顔を見つめてしまう。
ちょっと大きなことを、聞きたいようだったからだ。
心や体のこと。人とちがうこと。世界のこと。
それでいて、それらに対する私の答えは、聞きたくないようだ。
いろんなことを考えて、すくすくと育っているこの息子のことを、誇らしいと思う。
と同時に。
彼の言葉や環境を拾い、受け止めてあげたいのに、ぜんぜん、できていないんじゃないか・・、という不安が私の心をよぎる。
ただ無言で、心の中でだけ、「神様おねがい。」とつぶやいている、私がいる。