お化粧のファンデ用に、スポンジを買った。
ぱっと見、私のファンデーションのケースに、入るはずもない厚みなんだけど、所定の位置において (ぽわん、と飛び出るスポンジ) 、何食わぬ顔で、パチンと蓋をしめてみた。
はいった。
このスポンジは、人の心のよう。
私たちの、ハートみたいだ。
ぎゅぎゅぎゅっと、小さく小さく押し込めて、このカラダに入れて。
外にでれば、人目にぎゅ。
子育てすれば、町の中、学校、いろんな種類の出会う人々の言葉に、ぎゅぎゅ。
ペットを連れて歩いては、粗相なきそう、ぎゅぎゅぎゅ。
とくに、協調性を強く求めてしまうこの国で、一生懸命、その身を縮こめてきたハートも、でも、ぼちぼち、元のサイズに戻りたがってる。