もあみみ便り

獣医師ヒーラー れお奈のブログです。障がいも不登校も、ど〜〜んとこい!

こんなことは、めったに起こらない

こんな事はめったに起こらない。また、このコトバ、聞いちゃった。

 どうも最近、突拍子もないことが起きる、風が吹いています。

 

 

先日はなおぽんの学校で校外学習がありました。看護師さんは同行されないので、医療ケアがいる子(医ケア児)の親も、付き添います。

 

今年の小3生の行き先は、比較的近隣の商業エリア。映画館のプライベートルームで持参のDVDをみて、お食事処でお昼ごはんを食べて、学校バスに乗ってみんなで帰る。という行程です。

雨でしたが、室内なので滞りなくほぼ全てを終え、さぁ、いざ、学校へ帰ろう~~となってから、事件は起きました。なんと、帰りの道中で、バスが何らかのエンジントラブル?で止まってしまったのです!

 

 

近隣とはいえ、歩くには長い距離。しかも外は吹き荒れる雨の日。乗っているのは医ケア児、重度肢体不自由児含む子ども5人と大人9人。

道の途中でスト、トト、ト・・。と停止し、車内の電気が消えるなんて。まるで冗談みたいです。残すはあと、普通に走れば10分くらいの距離なのに。

 

 

さらにここからがすごいのです。何だかんだの理由で救助は来ない、という事だったのでしょうか、当のトラブルを抱えたバスで、この後、帰校をめざすのです。開校以来ずっといるのでは?との声もあるほどの、そしてこの度の送迎で、ついに息も絶え絶えになってしまった、ご老体バスです。しかも、行く手には、まだ3カ所も登り下りの関所がまっています。

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最後にして最大の難関、少し長めの上り坂

何度、ここで降ります~~(雨だけど、それでも、いい)と、心の中で叫んだ事でしょう。やはり怖いのは、登り坂です。かかっては切れるエンジンの、かかった一瞬のあいだに、移動をかさねるのです。登りきるまで、乗員、大人も子供も、必死に応援です。「がんばれ、がんばれ、がんばれー、、!!!」

 

こんなに手に汗握って、心臓を高鳴らせたことが、あったでしょうか?運動会の応援の段では、ない。命がけ・・は、ちょっと大げさですが、でも、まさに、全員本気の瞬間。

 

 

十数回の走ってはとまり、を繰り返しながら、まるで奇跡のように、そして、このバスからも「わしは、本学の児童生徒は必ず送りとどけるのじゃ~~~~!!」という、執念にも似た魂の声が聞こえんばかりに、なんとかかんとか、学校に着いたのでした(拍手喝采!)。

フゥーーッ。大変なスリルでした。でも、結果として、予定よりもずっとリアルで楽しい校外学習となりました♫(そして、呼吸器っ子が一人ものっていなかったことに、本当にホッとしていたのは、私だけじゃないでしょう)

 

 


さて、二つ目の「めったに起こらないこと」は、仕事関係のゼミでのこと(とある大手学習塾の一つを自宅でやらせていただいてますが、その先生たちが集う勉強会のようなものです)。

 

いつもお世話なっているご担当者の方が、一生懸命に今回のテーマについて、とくに、その目指すべき目標のような理論部分について、ご講義して下さっている最中に、事件は起きました。

ふいに、ご出席者のお一人のベテラン先生が、ちゃぶ台をひっくり返したのです(もちろん、コトバのあやです〜)。

 

 

そんなこたぁ、もう知ってらぁ~。

こちとらがら聞きてぇーのは、もっと現場でおきてることよ!それに関する情報よ! 


・・・と、すみません、言葉はもっと大変ご丁寧に、このようなことを投げかけたのです。するとそこから、少人数のゼミではありますが、ご経験豊富なその先輩先生をご中心に、本音トークのようなものが噴出し、新人の私には面白いやら、本当に勉強になるやら(笑)!結果、大変有意義な時間を過ごすことができました。

 

いゃ、、こんな感じになるゼミなんて、めったにないんです、すみません。と、最後につぶやかれたお若いご担当の局員さんですが、彼も、そうした批判を受け止めてすぐに、素直にゼミの方向を修正するという、とても素晴らしい動きを見せてくださったのでした。

 

あ~~、すごかった。

 

 

そして私は、今、書きながら2つの出来事の、共通点をみつけちゃいました。それは、先にも書いた昭和な表現ですが、両件とも、まさに『ちゃぶ台をひっくり返した』ということです。

 

ちゃぶ台の上に並べられたものは、「体裁」とか「決まりきったこと」とか、「これまで通り」とか、「きれいごと」とか(・・まだまだいけます、「常識」とか「ルール」とか「こうあらねばならない」とか、云々云々、、おっと、とまらない(笑))。

 

 

なおぽんの校外学習の件ですが、もちろん、人によるとは思います。しかし、我が家にとっては、「校外学習」という名で得た体験、経験は、予定通りであれば、あまりにも、普段と変わりばえのしないコトでした。仲間や先生といった存在と一緒にする経験、という意味は確かに大きいのですが、「これまで通り」の「既定概念にとらわれた」重度障がい児用のカリキュラムだなぁ・・と、実は少しションボリしていたのです(それが一転しましたけれど、おかげさまで♫)。

 

そして、ゼミでは、(私にとっては勉強になる事も多かったものの)10年以上のベテラン先生方にとっては、とても当たり前の指導原理書に書かれていることばかり、いわば、現場とかけはなれた、「きれいごと」「机上の理論」だったわけです。そこを堂々と指摘され、ご一喝された姿勢は、本当にお見事でした。

 

 

ちょっと、もしかすると、『今』、『これからの世の中』を表しているっぽくない?なんて・・、ふと、思いをめぐらせています。

 「タテマエは、いらない。きれいゴトも、もう、いらない。
本音で本気で、真実で、生きてみようよ」っていう、ひとつのメッセージと、思えなくもないかも。

 

ま、何より、面白かったです。これ以外にも、ここにはお伝えしきれない、いくつかの「ありえないっしょ・・・」に囲まれて、まるで人生というアトラクションを存分に生きているような、そんな実感がある、今日この頃です。