お酒は、もうほとんど飲みません。
だから、酒断ちは、簡単。
テレビも、最近はほとんど見ません。
インターネットも、まあ別に。ネット断ち、テレビ断ち、全く問題なし。
甘いもの、美味しいもの・・・多分、1週間くらいは、なしでいける。
さすがに断食はきついだろうけれど、やってみれなくはない、気がします。
でも、これだけは・・。
犬、だけは・・。
絶対に、なしではいられない!
8年前の今頃、私は、経験したことのない、深い深い闇の中にいた。
8年前の今頃、私は文字通りにこの世の中からすべての色が消え失せているのを、目撃した。
8年前の今頃、私はもう2度と、心の底から笑うことなどなくなったのだ、と思った。
8年が過ぎて、
今の私は、かつてのどの時代の私自身よりも、幸せだと、胸をはっていえる。
目に映る景色はとても色鮮やかになった。そこここに、これまで気づかなかった、キラキラする真実が見え始めて。
もちろん大なり小なり上がったり下がったりはあるけれど、確実に私は、進化している、気がする。
なんて素敵な人生、なんて素敵な子供達。私を選んできてくれたこと、共に歩んでくれることに、ただただ、感謝です。
あの頃の私、こんな自分を想像できたかな?タイムスリップして、一言、伝えてきたいみたい。大丈夫だよ。って。
・・実は、本当に、あの時私は闇の中で聞いた(みた?)のでした。
「ママ、大丈夫だよ。」
という、なおぽんの声を。不思議なことに、もうすっかり大人のなおぽんが、穏やかににっこり笑ってた。
いま、確かに、あの時のなおぽんに導かれて、あのなおぽんの世界、"大丈夫"な世界へと一歩一歩近づいている、そんな気がしています。
めちゃくちゃ、忙しいけどね(笑)。
視線入力の講演会(フラミンゴ隊、金平糖共催)、興味ある方はどうぞいらして下さいね。
https://flamingotai.themedia.jp/pages/2305802/page_201810050836
『スローバラード』という曲があります。
私はこの歌が、大好きで仕方ないのです。
今日、車で自分の元気バロメーターを上げるために歌いながら、ふと思ったことです。
それはそれは、たいそう有名な忌野清志郎さんの曲です。
が、どうしてこんなにも惹かれるのか、何故にしびれそうなほど好きなのか、ちょっと不思議でした。
シンプルな(でも心をつかむ)旋律、平和な情景、歌詞の通りのスローバラード。
でもとにかく、好き。そしてそれはどうやら私だけではない。多くの人が愛する曲。
どうしてなんだろう?
「ぼくら 夢を見たのさ とっても よく似た 夢を」
のフレーズ。まるで人生みたいだな、と思ったら不意に、ん?ってなって(これが心をつかむ理由?)、何となく、自分のブログに書き残しておこうかなぁと(「今日の私」による、スローバラード解釈の記録として。完全な素人なのに厚かましいけれど!)。
私たちの生きているこの世界は、もしかしたら、車で仲のいい子と一泊する、そんなわずかなひと時(一瞬)なのかも。そして私達が全てだと思い込んで生きているこの世界は、実は広大な宇宙の中ではちっぽけなちっぽけな、車の中くらいのもの。
生まれて、そして生を終えた後、もしかしたら、車の中で過ごしたあの一夜が、「悪い予感のかけらもない」ほど美しく、夜露に濡れた車がキラキラしていたなぁ、と。
ただそれだけを、ふふふっと懐かしく思う。
車の中では、あの子の寝言をきいたり、ラジオからスローバラードが流れたり、それでもやっぱり、悪い予感など全くなく、自分たちが愛されているような、包まれているような、そんな予感(直感)にだけは気づいている。
そして、傍にいるあの子と僕は、それぞれの道のりを進みながら、この星、この時代、この国という、とても「よく似た夢」を生きるのだ。いつか本当に目覚める、その日まで。
なぜか、なぜか、胸にこみ上げてくるような。
私にとって、不思議なほど美しく壮大な一曲です。
私には、心の状態を映し出すバロメーターがあります。
ずばり、音楽です。大きく分けて、3段階あって・・
①歌える(最上級レベルはアカペラ、比較級レベルが曲と一緒に)
⇅
②歌えないけど、聴ける
⇅
③聴くこともできない
⇅
(歌うしかない)
こんな感じで、数字が小さいほど気分も上がっている、心の調子がいい状態です。
不思議なことに、体調が悪かったり、気持ちが沈んでとってもとっても辛い時に、なぜか歌うことがあって、おそらくこれは自分を守るための必死の防衛反応なのでしょう(家族には分かり辛いところでしょうね〜(笑)、あれ?怒ってるのかと思ったら、歌ってるじゃん、みたいな)。
これはあくまで私の場合です。
きっと一人一人、自分の心がどういう状態かを、推しはかる方法があるのだと思います。その瞬間に分からなくっても、後からだっていい。「ああ、私は音楽を聴くこともできないほど、心が疲れていた」って。
そんな時には少しだけ自分を可愛がってあげて、心が気持ちよくなるような、ちょっとした栄養を与える必要があるのかもしれません。たとえば、自分のために紅茶を入れて、そこにシナモンを入れてみたり、時間を忘れてひたすら、犬をなでなでしてみたり。。。きっと、これも人それぞれの方法が。
医療ケアのある家族のため、障がいのある子供のため。
我が身を捨ててケアにあたるのは、なんだか悲しいなぁと思います。(きっと、ケアされる方もそれを望んではいない)。
私たち、もっと、自分自身の小さな小さな心の声に、耳をかたむけていったほうがいいよ。
猛暑が続いていますね。
夏休みに入ってすぐに、我が家は大冒険(・・はちょっと大げさかな)の大移動をしてまいりました。
行き先は、島根。
当初は新幹線やサンライズ出雲を使うなんて、ちょっと豪勢なことも考えていたのですが、豪雨災害の影響もあって全行程ドライブへと急きょチェンジしたのでした(この変更に大喜びしたのがマロンさんです。「ヤッタァ一緒に行ける!」 byマロン🐾)。
島根は身内のいるところ、であり、かつ今回はとくに重要な場所でした。
島根大の伊藤史人先生が主催される視線入力スイッチのシンポジウムに出席したかったのです。
シンポジウムは、「視線入力」とうたっていますがその実、それだけではない内容でした。集まった講師の方々は、視線入力や様々な最先端の意思伝達装置について、もちろんとても丁寧に教えてくださって、それらのおかげで広がる世界は、もう、かなり目を見張るものがあります。でも、その事だけを伝えてくださったのではないのです。
お一人お一人が仰ったこと。板倉ミサヲさんが仰ったこと。
障がいを持つ(特に、重度で周りに言葉の存在すら認めてもらっていないような)、日本中の、いや世界中の人にお伝えしたい、希望に満ちた言葉の数々。あまりにもったいないので、私なりに、シンポジウムの中で出会った名言のようなものを集めてみました(完全なる私の主観的なチョイス。講師の方々、不本意だったらゴメンなさい!)
☆「できない」んじゃない、「〜の困難さ」があるだけ(「できる」ことを活かす)。・・・福島 勇氏
☆人は誰しも支援機器を使って生きている(炊飯器とか、カーナビとかetc..・・そう言われたら、健常者の私達も、使いまくりしてますよね)。・・・伊藤 史人氏
☆(障がいの種別や程度などの)固定概念を取っ払って、まずはトライ!・・・引地 晶久氏
☆まずはあんたから始めてみるんじゃろうが!・・・中島 勝幸氏
☆「明日死んでもいいから、自分の意思で今日を生きたい」・・番田 雄太氏
☆「心」を運ぶ車椅子を作りたいと思ってできたのが、オリヒメ。・・吉藤 オリィ氏
☆周りがすることは、「機会」を奪わないこと。
伝えるのは「言葉」というより「中身」。 ・・高橋 宜盟氏
☆視線入力でマリオカート、ぜひやってみましょう♫ (このお言葉に興奮し、発作が起きてしまった息子です(笑)) ・・大杉 成喜氏
☆子供達の可能性を、信じてあげてください。子供達に明るい未来を。よろしくお願いします。・・板倉 ミサヲさん
・・まだまだ、私の心には揺さぶられるような言葉がたくさん残っているのですが、悲しいかな、私の記憶力と文章力では全て出し切ることはできません。
でも、それぞれの方が惜しみなく、ご自身の経験、知識を発信しておられるので、どうか、この記事を読まれて興味を持たれた方は、ご覧いただくことをお勧めします。
とにもかくにも、今回のシンポジウムにいらした人々は。
障がいなんて物ともせずに、一人一人の可能性と未来を全力で引き出していく、そしてその事に、命を燃やしておられる、そんなエキスパートの集まりだったといえるでしょう。本当に、この場に居られたことに、感謝です。
また、インターネットで何でも情報を得られる昨今ですが、今回ばかりは、生身の人間と人間が近くにいて会話をし合う、ということがいかに大切なことか、身にしみて感じました(やっぱり人って目に見えないけれど、オーラやエネルギーみたいなものがあって、そのやり取りをしながら生きているのでしょうね)。
最大の後悔は、またも写真をしっかり撮っていないこと・・。これが大の苦手。いつも瞬間の経験だけで満足している私です。あぁ、ミサヲさんと息子のツーショットをなぜ撮らなかったのか。。大切な、大切な出会いであったのに〜〜!オリィさんが開発中の秘密の道具に、障がい者本人が写真を撮れる機能がついてるといいな。
最後に一つ、この旅でまた大きな記念ができたことも合わせてご報告です❤️。
なおぽん、初めて海で泳ぎました〜〜!(浮かんだ、というべきか。)
こんな風に「初めての〇〇」と記念日を祝うことが、健常児よりきっと少し多いのです、重度障がい児は。でもそれって、ちょっと嬉しいことじゃないかな?って思います。だって、記念日が多いんだもの。
思えば、なおぽんがこんな風に無事に海に浮かび、シンポに出て、楽しく島根滞在ができたのも、あたたかい、心くばりいっぱいの身内家族の皆様のお陰でした。
本当に、ありがとうね。みんな大好きです。