猛暑が続いていますね。
夏休みに入ってすぐに、我が家は大冒険(・・はちょっと大げさかな)の大移動をしてまいりました。
行き先は、島根。
当初は新幹線やサンライズ出雲を使うなんて、ちょっと豪勢なことも考えていたのですが、豪雨災害の影響もあって全行程ドライブへと急きょチェンジしたのでした(この変更に大喜びしたのがマロンさんです。「ヤッタァ一緒に行ける!」 byマロン🐾)。
島根は身内のいるところ、であり、かつ今回はとくに重要な場所でした。
島根大の伊藤史人先生が主催される視線入力スイッチのシンポジウムに出席したかったのです。
シンポジウムは、「視線入力」とうたっていますがその実、それだけではない内容でした。集まった講師の方々は、視線入力や様々な最先端の意思伝達装置について、もちろんとても丁寧に教えてくださって、それらのおかげで広がる世界は、もう、かなり目を見張るものがあります。でも、その事だけを伝えてくださったのではないのです。
お一人お一人が仰ったこと。板倉ミサヲさんが仰ったこと。
障がいを持つ(特に、重度で周りに言葉の存在すら認めてもらっていないような)、日本中の、いや世界中の人にお伝えしたい、希望に満ちた言葉の数々。あまりにもったいないので、私なりに、シンポジウムの中で出会った名言のようなものを集めてみました(完全なる私の主観的なチョイス。講師の方々、不本意だったらゴメンなさい!)
☆「できない」んじゃない、「〜の困難さ」があるだけ(「できる」ことを活かす)。・・・福島 勇氏
☆人は誰しも支援機器を使って生きている(炊飯器とか、カーナビとかetc..・・そう言われたら、健常者の私達も、使いまくりしてますよね)。・・・伊藤 史人氏
☆(障がいの種別や程度などの)固定概念を取っ払って、まずはトライ!・・・引地 晶久氏
☆まずはあんたから始めてみるんじゃろうが!・・・中島 勝幸氏
☆「明日死んでもいいから、自分の意思で今日を生きたい」・・番田 雄太氏
☆「心」を運ぶ車椅子を作りたいと思ってできたのが、オリヒメ。・・吉藤 オリィ氏
☆周りがすることは、「機会」を奪わないこと。
伝えるのは「言葉」というより「中身」。 ・・高橋 宜盟氏
☆視線入力でマリオカート、ぜひやってみましょう♫ (このお言葉に興奮し、発作が起きてしまった息子です(笑)) ・・大杉 成喜氏
☆子供達の可能性を、信じてあげてください。子供達に明るい未来を。よろしくお願いします。・・板倉 ミサヲさん
・・まだまだ、私の心には揺さぶられるような言葉がたくさん残っているのですが、悲しいかな、私の記憶力と文章力では全て出し切ることはできません。
でも、それぞれの方が惜しみなく、ご自身の経験、知識を発信しておられるので、どうか、この記事を読まれて興味を持たれた方は、ご覧いただくことをお勧めします。
とにもかくにも、今回のシンポジウムにいらした人々は。
障がいなんて物ともせずに、一人一人の可能性と未来を全力で引き出していく、そしてその事に、命を燃やしておられる、そんなエキスパートの集まりだったといえるでしょう。本当に、この場に居られたことに、感謝です。
また、インターネットで何でも情報を得られる昨今ですが、今回ばかりは、生身の人間と人間が近くにいて会話をし合う、ということがいかに大切なことか、身にしみて感じました(やっぱり人って目に見えないけれど、オーラやエネルギーみたいなものがあって、そのやり取りをしながら生きているのでしょうね)。
最大の後悔は、またも写真をしっかり撮っていないこと・・。これが大の苦手。いつも瞬間の経験だけで満足している私です。あぁ、ミサヲさんと息子のツーショットをなぜ撮らなかったのか。。大切な、大切な出会いであったのに〜〜!オリィさんが開発中の秘密の道具に、障がい者本人が写真を撮れる機能がついてるといいな。
最後に一つ、この旅でまた大きな記念ができたことも合わせてご報告です❤️。
なおぽん、初めて海で泳ぎました〜〜!(浮かんだ、というべきか。)
こんな風に「初めての〇〇」と記念日を祝うことが、健常児よりきっと少し多いのです、重度障がい児は。でもそれって、ちょっと嬉しいことじゃないかな?って思います。だって、記念日が多いんだもの。
思えば、なおぽんがこんな風に無事に海に浮かび、シンポに出て、楽しく島根滞在ができたのも、あたたかい、心くばりいっぱいの身内家族の皆様のお陰でした。
本当に、ありがとうね。みんな大好きです。